ペンタックスの防水デジカメ Optio W10


オプティオW10は600万画素で3倍ズーム。
防水という以外は普通のカメラである。 起動するとレンズが伸びて、 本体から出てくるコンパクトデジカメが多い。レンズには、焦点調節のリングも、絞り調節のリングもついてないので基本的に水には強いのだけど、テレスコピックで伸びる部分を完全防水にするのは難しい。
そこで、本体の表面から出ない範囲でレンズを収めてしまえば防水も楽勝である。しかし反面、 ボディ内部の狭いスペースに納めるためにはレンズ設計の制約を受けてしまい、あまり高いズーム比にはできない。

以上の理由により、ワイド系の防水デジカメは少ない。欲しいのは28mmの防水デジカメなのだけど、現状ではどうも38mmからの3倍ズームくらいで妥協するしかないみたいだ。

ヨイところ

このコンパクトさで防水は素晴らしい。デジカメは身近にあるけど、 その 実態は 精密機械なのである。
海でも川でもポケットに入れて持って歩けるのはウレシイ。 ビッグジョブ なんかに比べて遙かにコンパクトなのがエライのだ。

ダメなところ

1:シーン設定の画面のアイコンがマンガ的で恥ずかしい。
子供向けのイラストを大人が使うには抵抗がある。モードが多すぎて 初期画面で一覧できないので画面の下の方までスクロールし ないと 全てを見ることができない。

2:撮影した画像は自動生成される日付別のホルダーに入れられて しまう。一度に全てを見れないので不便きわまる。このスタイルは止めた ほうがいい。(と、思っていたが、あとでちゃんと別の設定があることが判った。すまんすまん-1)

3:ブレやすい。非常にブレやすい。
ブレ防止カメラと比較しているワケではない。普通のコンデジと比べて ブレやすいのである。 もともと、目から離して空中でカメラをホールドする外部モニター式の カメラは安定しない。 でもそれにしても、このカメラはブレやすい。 きっとレンズが暗いためだろうと思う。レンズは小さければ小さいほど 通る光の 量が少なくなるので暗くなる。

ならばISO感度を上げればいいじゃないか。
その通りである。だが、このカメラはそのせっかくのISO設定が電源を 切るたびにリセットされてしまうのである。バカとしか言いようがない。(これも、その後、ちゃんと保持される設定があることが判った。すまんすまん-2)

しばらくしてブレの原因が判った!
このカメラのシャッターレリーズには、ペコスイッチを使っているのである。 そのため半押しから全押しにかかる段階で余分なチカラが必要で、 ペコスイッチがペコッと反転するときの抵抗でブレてしまうのだ。これは いけない。すごくいけない。

ペコスイッチというのはリン青銅かなにかの薄い金属板を凸面状にプレス 成形したものだ。瓶入りジャムのキャップみたいな丸い金属の膨らみは、 押すとペコペコ反転するよね。 アレである。 コイルバネならどこまで押しても同じスムースな抵抗だけど、 ペコスイッチ
には極端な抵抗のピークがある。これがブレの原因だった。 悪しき原価低減の見本である。 今度から、新しいカメラを買うときはちゃんと実機で試してから買おう。(と、思ったが、どうもさすがにペコスイッチではないらしい。水圧でシャッターが切れてしまわにように、重く作ってあるんだと・・・。すまんすまん-3)

4:表面が弱く、キズが付きやすい。
まっさらの新品なのに、指輪をした女性がさわっただけで細かいスクラッチが ついてしまった。 また、やや横幅が長いため、カメラケースを探すのにも 一苦労だった。

5:今時のデジカメにしては画質に不満が残る。
ピントがあまりよくない。 これはたぶんステップが少なすぎるのだ。1m以内 でのストロボも強すぎるので、毎回毎回露出補正をする必要があって、 これがまた電源を切るたびにリセットされてしまうので、手間がかかって仕方 ない。バカヤロである! (と、思ったが、これもちゃんと設定があることが後になって判った。どうもオレは早とちりでいかんな。PENTAXさん、あらぬ避難をあびせてしまってすまんすまん-4)

結論:
防水という一点の才能を除いては凡庸なカメラである。とくに防水が必要な人以外には決してオススメしない。ワイドが欲しい人にもお勧めできない。 標準の焦点距離で防水が必要な人にのみ価値が見いだせる カメラである。 せめてメカ式手ブレ補正は必需品であった・・(と思っていたが、その後、いろんなメーカーの防水カメラの画質を調べてみたらOPTIOはかなりいい方だと判った。これもすまんすまん-5。みなさん、もうぼくの意見なんか参考にしなくていいからね)

 

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