リコーのデジカメ Caplio RX 28-100mm


 28mmズーム搭載のワイド系コンパクトカメラ”キャプリオG4 wide”が気になっていた。
28mmあれば、室内はムリとしても、広々とした風景を撮し込むことが可能だ。持ち運びやすい小さなカメラが欲しかったので買わずにいたけど、新しく発売されたRXは、G4よりもひとまわり小さく、モニターは大きく、テレ側100mmと進化している。
  テレ側が伸びたので本体には厚みかある。ほかのコンデジ並にもっと薄くして欲しかったけど仕方ない。電池室にムダなスペースがあるけど、電池を単三専用にすれば巾もさらに1cm小さくできる。でもそれはメーカーさんのポリシーというものだ。渓流の景色を撮るのに28mmは必要だ。欲しい。買った!

電池。かなり長持ち。大容量の専用充電池は不要だ。単三ニッケル水素で充分満足のいく枚数を撮影できる。申し分ない。ところで、電池室に小さな+−のシールが貼ってあって、これがその下にある電池のイラストと反対で矛盾している。何回か入れ間違えた。

起動時間。速い!グッド。
ただし、前回使用時にストロボモードのままOFFにしてしまうと、チャージが完了するまでいつまでも起動しない。そうならないよう注意して電源を切るしかない。

ボタンその他。すごく判りやすく操作しやすい。でも、ズームは動作が速すぎて思った位置で止めることは不可能だ。チョン押しでやってみるけど難しい。これはもっと穏やかな動きにしてほしい。せっかくのズームなのに人間が前後に動いてフレーミングするのでは無意味かも。。

レンズ。前モデルのG4がf2.6だったのに、こいつはf3.1。スペック上ではそう暗く感じないけど、すぐに手ブレ警告マークが出てしまう。ASA400に設定してみたけどどうもイケマセン。レンズの明るさは下の表のように1ステップ上がるたびに半減する。1段暗くなるとシャッタースピードは1/2になる。メカ式でいえば15分の1秒の光量のときに1/8秒になる。15ならブレなくても8なら絶対にブレる。

1 1.4 2 2.8 4 5.6 8

レンズのf値はの2系列の数字が入れ子になっている。1のルートである1.4が1の半分の光量。f1の1/4が f2で、そのまた1/4が f4である。同じくf1.4の1/4がf2.8になる。
DIN(ASA)感度をAUTOにしておけば、普段は画質優先のDIN100で撮っていて、暗くなったら手ブレ防止のために自動的に感度を上げてくれるものと思っていた。

「こりゃ暗いっすよ。1/8じゃブレますぜ。でも撮りたいんでしょ。判りやした。あっしに任せてください。画質はちょっと犠牲にしやすが、なんとかブレないとこまで頑張ってみやしょう。どうです。DIN400で1/30なら大丈夫でしょ。おーっと。こんどはもっと暗いとこで撮るんですかい。あっしゃもう知りませんぜ。800が精一杯だ。ご主人!画質はもう求めちゃいけません。とにかくこのスピードで頑張っておくんなさい」
と、こういうプログラムを予想していたが、そうはなっていないようなのだ。とにかく手ブレ警告マークさえ出していれば責任を逃れられると思っているみたいで全然協力的でない。

ストロボ。暗いレンズを補うはずのストロボがまた頼りない。どれもこのくらいのGNなので文句は言えないが、いったいどういうプログラムなのか?!夜景とか高感度モードではなく、お任せオートでストロボを使っているのにブレる!シャッターはS1/60くらいで固定されるはずだし、ストロボの閃光時間は1/1000〜3000なのでブレるはずがない。勝手にスローシンクロしているのだろうか?かなりヘンだ。

 
証拠写真。スローシンクロしている。最初の写真がブレたので、
設定を再確認して撮り直したのがコレ。左の人物をみるとスト
ロボは光っていることが判る。

マニュアルにも不備が多い。そのモードにするとどういうプログラムになるのか?感度はどう設定され、シャッタースピードはどうなるのか?ちなみに高感度モードは、感度を800にするのとどう違うのか?肝心な説明が抜けていて良く判らない。
遠景の山の写真を撮るのに、いつまでもピントが合わない。わざわざシーン設定で遠景モードにしたけど同じで、いつまでもシャッターが切れない。景色がシャープに写る気配も、ヘイズフィルターがかかる気配もない。これではいったい何のためのシーン設定なのだろう。

肝心の写り具合。普通に売っているデジカメなので普通に写るが、これは良く撮れたというのがない。だいたいどれもピントが甘い。ストロボ写真なのにピントの合っているゾーンがないのには驚いた。今まで持っていたデジカメに全然負けている。

暗い場所にも弱いと判ったので、もう諦めて、ピーカンの河原で、釣ったばかりのヤマメを撮ってみた。フルサイズの最高画質だ!フライの雑誌みたく、大伸ばしにして部屋に飾るつもりだったけど期待はずれ。ラチチュードがポジフィルムよりも狭いのか白トビしたカットが目立つ。ダメだ。

結論:先日同窓会があって、いろんなデジカメの写真が集まったけど、我が家の最新式のリコーデジカメが一番ダメだった。ストロボを使ったのにブレブレ、ボケボケの写真ばっかり。友達のフジなんかピントピッタリ。シャープでクリア。数年前のニコンやオリンパスの方がまだマシという状態。カミさんに叱られた。
  しかもたまにフリーズする。いくらシャッターボタンを押してもウンともスンとも言わなくなってアセる。こりゃダメだあ。普通に撮影して、いざSDカードをコンピューターに差し込んでみたら全然記録されてないなんて事故も数回あった。リコーさん、リコールしておくれ。

 

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