値の張る高級カメラは買い換えの下取りにだしてしまって、手元に残ったオールドカメラは安物だけですが、たまに取りだしてその純機械的な操作感にひたっています。

不思議の国のアリスのモデルとされる英国Castle combe
ライカMD+スミクロン35mm

 ライカMD
カメラ本体にファインダーが組み込まれていません。距離を目測で合わせるため、ワイドのスミクロン35mmをつけています。上に乗っかっているのはロシア製のターレット型ファインダー。視界は広く、ビトムよりはるかにクリアに見えます。もちろん露出計はついていませんが、バランスがいいので低光量につよく、速写性にも優れたカメラです。
キヤノンのLマウントレンズ25mmF3.5。ピントはフィート表示で、無限遠でロックする仕組みです。純正ファインダーに、これも純正のパララックス補正カプラーを取り付けました。近接撮影のときにファインダーを下に傾けて視差を補正する装置です。

たぶんイギリス?
ライカM3+スミクロン50mm

 STEREO ROCCA
浅草橋の小さなカメラ屋さんのディスプレイに使用されていたのを、ダメモトで値段を聞いてみたら売ってくれました。120(ブローニー)フィルムを縦に使うステレオカメラです。絞りが3段階あって、シャッタースピードは固定だけど、それでもバルブはついています。山形の円弧がシャッターのチャージレバーで、シャッターを押すと、シャカーンと戻ります。4隅のネジのアタマの向きが全部揃っているところにメーカーのこだわりが見えます。

 RICOHFLEX

上のレンズで構図を決めて、下のレンズでフィルムに画像を写します。シャッターを切っている瞬間の画像のブラックアウトがありません。ミラーショックもありえませんし、ウェストレベルで持ちやすいので暗さにつよいカメラです。ところが見える像は左右逆で、像の動きをカメラで追うと逆側に動いてしまうステキな仕組みです。
このカメラは上のレンズで距離を決めると、それがレンズ外側のギアを介して自動的に下の撮影レンズに送られるという、当時としは画期的な構造です。フィルムはポピュラーな120
サイズ。露出計さえあればOKです。

ちなみにブローニー(120)というのは、西洋で有名な靴屋の妖精のことです。朝、起きてみたら夜のうちに妖精が手伝っていてくれた、という例のお利口さんの妖精です。英語ではブラウニーといいますよ。
当時のでかいシートフィルムに比べたら妖精のように小さいロールフィルムなのでそんな名前になりました。


 KONILETTE
コニカカメラの製品。このサイズのベローズ式折り畳みカメラは珍しいです。本体はベークライトです。ふつうの135フィルムより小さい特殊なフィルムを使いますが、コニカの使い捨てカメラの中に入っているフィルムを取り出せば楽勝で使えます。

 WESTER

かなりでかい6x6(ブローニー)版のカメラです。20数年前に入手しましたが、まだカメラウィルスが蔓延する前にもかかわらず、キャリアの素質があったのか、こんなしょぼいカメラを買っちゃいました。軍艦部の距離計で測った数字をレンズに移す必要があって、なかなか古きよき時代の手間ひまかかるカメラですけど、そのことを知るために8000円くらい遣ったような気がします。


 OLYMPUS−WIDE
135サイズのフィルムが使えるカメラで、コパルのレンズシャッターを搭載しています。ワイドといっても35ミリですからたいしたことありません。太陽電池式の露出計は寿命が永く、今でも動きますが、これにスペースを取られたためか、二重焦点の距離計が組み込まれていません。ワイドだから目測でピントを合わせろ、という乱暴なポリシーを持ったカメラです。

 オートボーイ MINI T
うーん、これはクラシックカメラではありませんね。でも二焦点カメラは現在製造されていませんから、結構な貴重品なんです。ズームみたいにムダなモーターやレンズを使用せず、テレのときはレンズの内側にルーペのようなレンズが一枚でてくるだけのシンプルで賢い構造です。ゆえあってキヤノンさんからいただきました。一眼レフ並みに良く写る名器です。

 オートボーイ TELE6
上のオートボーイのご先祖さんで、35と60mmの二焦点ですが、どうもズーム式のようです。レンズカバーはいつも閉じていて、シャッターを押すとジュパッとレンズが飛び出て一瞬で引っ込みます。まるでビックリ箱みたいな驚きカメラです。

 START 35
40代・50代の方、懐かしいでしょ。あのころはこんなトイカメラがたくさんありました。買っておけばよかったですねえ。私もこれでカメラに入門しました。数年前、フリマで2000円で入手しましたけど、お店によっては8000円もします。軍艦部をスッポリ上に抜いてフィルムを入れる構造です。たしかコンタックスTも同じ仕組みでした。

 SX-70
ポラロイドの名機。薄く折り畳める画期的な構造が気に入りました。ポップアップするファインダーは角度が微妙で見づらいですけど、これでも一眼レフなのでちゃんとスプリットイメージでピントを合わせます。露出制御とフィルム吐き出し用の電源はフィルムパックから供給するので、10枚撮影するだけで新品になります。電池の分だけフィルムパックが高価になってユーザーは大迷惑なのにずいぶん思い切った戦略です。
ファインダーの遮光にメタルの薄板を使っているので注意しないと曲がってしまうのが弱点。

 NUVIS mini
ニコンのAPS。驚くほどコンパクトなのでしばらく使いましたが、パッとカメラを構えたときに、ファインダーが目の位置に来ません。慣れの問題だろうと思っていましたが、ファインダーの小ささが原因だと判ったので使うのを止めました。とにかく見づらいです。

 VECTIS S-100
ミノルタのAPS一眼レフ。どういうワケか簡易防水仕様。大柄なくせにズームは28〜56mmと物足りません。電池はリチウムCR2が2本も必要です。ミノルタはSRT101以降10台くらい使いましたけど、このカメラだけはあまり評価できません。失敗でした。

 503CX

偉大なるアマチュアカメラ「ハッセルブラッド503-CX」
マニュアルでの融通が効くいいカメラです。カメラとは小部屋のこと。イタリアでエレベーターの小部屋をCAMERAと呼んでいたのでナルホドと感心したことがあります。レンズが重く、ドンガラのカメラ本体が軽くて手持ちのバランスはあまり良くありません。本体とレンズの、シャッターメカニズムリンク部分にトラブルが発生しますから3mmのマイナスドライバーは必携です。現場で思わぬ苦労をすることになりますから、修理方法はちゃんと習っておいてください。

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