2013年の3月1日は金曜日。前日の木曜日午後から五家荘まで遠征した。例年、2本杉峠あたりで道路わきの残雪をクーラーに詰めて氷代を浮かすのだけど、今年は暖かいのか雪が全然見つからない。 予定通りの時刻に民宿「山女魚荘」に到着。 ゴエモン風呂のあと、豪華な酒宴でほどよく酔っぱらって熟睡し、翌解禁日は6時行動開始だ。
夕食は品数たっぷり
天気予報は雨。霧雨の降る中、今年初の竿を出した。渓相がずいぶん変わっていて去年大物を釣り落としたフチは浅くなっている。何回か流したけどアタリはない。 つぎの大場所も釣れない。だれかフライングして竿を出したのだろうか。釣れるはずのポイントから釣れない。 それでもポツポツと小物は釣れる。 20cmに満たないような小物を拾ってるうちにやれやれ26cm級の良型が釣れた。小振りなのをいくつか釣って、10匹ほどになった頃だろうか、ひったくるようなアタリがあったけど鈎がかりしない。ではもう一度。 落ち込みの白泡の中に仕掛けを入れてゆっくりと流す。目印が止まる。スっと逆走する。 川の上の木の枝に糸を取られないよう、竿先を水平に引いてアワセを入れる。落ち着いた行動だ。これがベテランのワザかと・・ あれ。でも、動かない。 「なんだ根掛かりか」 あ。でも引けば少し寄ってくる。どうも水中に沈んでいる木の枝を引っかけたようだ。強引に引けば寄ってくる。フンフンッ。ところが 白泡の下から出てきたのは木の枝ではなくてデッカい魚体である。 ズシリと重い! ついに念願の大物だっ! 興奮を押し殺し、竿を倒してゆっくりと下流に引き寄せる。満月に曲がった竿先の延長糸上に大きなヤマメが見える。無理な力がかからないよう、丁寧に丁寧に砂利の上まで誘導する。立派な尺モノだ。小雨で濡れた手を拭いてカメラを取り出す。 やった。今年も尺モノにありついた。
ぼくの竿は少し柔らかい。糸は細いし、鈎も小さい。 オモリを大きくして流れに負けないようにし、 真上に抜き上げるしかない壺の上から仕掛けを入れた。 瀬脇の浅い場所で待っているとアタリだっ!ズシリと重い!これはデカイ!! 糸が切れるか!口切れでバラスか? 一かバチかで気合もろとも空中に抜き上げる。デャーッ!
あ・・。小さい・・。
この川のヤマメは小さくてもよく引くんだ。みんなも気をつけるように。