ヨーロッパの機内食ギャラリー(2)
ワインを炭酸で割ればスプリッツアー。ビールを炭酸飲料で割って飲む人もいます。クララと呼びます ハイネケンに問い合わせたところ、このプルトップのグリーンはリサイクルとかには関係なく、デザイン上のコダワリだそうです
Balisto:イギリスのお菓子。味も材料も、まるっきり雷オコシ!

このスプーンとフォークは気に入ったので、現在我が家にあります

イギリスでのこと。レストランのメニューにブラックプディングがあったので注文してみた。きっと黒スグリかなんかの、野生のベリーを使った酸っぱいプリンに違いない。ブラックってのが珍しい。
ところが、ブラックプリンとは真っ黒い血のソーセージであった。味もしないくらいカリカリに揚げたスカスカ物体だ。そうか!プディングとは蒸しモノを差すんだった。油断した。
ラズベリーやブルーベリー、ブラックカラントをふんだんに使ったデザートはサマープディングと呼ばれる。英国で唯一美味しいケーキだ。ケーキだろうとパイだろうと、プリン型を使った食べ物もまたプディングと呼ばれる。

 

ごはん+パン
チロリアン航空
KLMオランダ航空:お箸つきということは日本線?

一度だけJALに乗ったことがある。スペインのバラハス空港からの出発が、ミリタリーアクシデントのため遅れてしまい、アムスでKLMに乗り換えるのに間に合わなかったのだ。置いて行かれたぼくは内心、タダで一泊できるのかと喜んだ。でも、まあそうはうまくいかないものだ。
 そのときJALが拾ってくれた。
初めて乗ったJALは日本人でいっぱいだった。本物のスチュワーデスが救命胴衣のデモをやってくれるのも珍しかったし、実際に救命胴衣を膨らませてくれたのも楽しかった。もちろんそれは失敗なんだけど、お客さんも当人もワキアイアイの笑顔で満足していた。あれはデモ用とはいえ、ホントに膨らむものなんですね。

荷物が出てこなかった経験も3回ある。
最初はやっぱりバラハスだった。マドリッドの空港である。苦情を申し立てたら、なにか書類をくれて、2日後に連絡があって空港まで取りに行った。その間、着の身着のままだったぼくは、その書類を左手で前に差し出しながら、右手にピストルを持ったFBIスタイルで荷物置き場を急襲した。何も持っていない右手のピストルで、本物のS&Wを持ったセキュリティをまんまと突破し、キビキビとしたスキのない動作で荷物係に右手を突きつけた。ここはぜひSWATをイメージしてほしいです。なんせ、係のヒゲ男は、ちゃんと怖がった顔をして両手を上げてくれたんですから。

体育館ほどの大空間に、受取り人がいないスーツケースが何百とあって、別の係官に一人の韓国人が舌鋒スルドク詰め寄っている。なんとスペイン語だ。しかし、これが命取り。
韓国人は一所懸命にガンバル。しかしスペイン係官は慣れたものだ。
「いやあ!スペイン語ウマイっすねえ。完璧だよ。すごいや」 これで韓国ビジネスマンの頬が弛んでしまった。韓国人、慣れないスペイン語で勝負を続ける。ちょっと自慢?
係官「すごいや。こんなに上手なスペイン語を話す東洋人は初めてだよ!」
この勝負、スペイン人の勝ち。韓国ビジネスマン、もうウレシくってニコニコなんだもの。

 

スプーン内蔵式カップ
冷ハムのバーガーとハイネケン

KLMの本拠地、スキポール空港のトイレは便器にハエがとまっているのが特徴だ。本物ではない。アサガオの中央あたりに印刷されたギミックのハエである。つまんないセンスだな、と思っていたが、あるときこのハエがただのジョークではないことを知った。
こいつは標的だという。ハイネケンでいい気持ちになった男たちは、漫然とした放水で便器の下を濡らしてしまう。また次の人はそれを避けて遠くから放水するから、ますますトイレは汚れてしまい、掃除代がかかって仕方ない。膨大なお掃除コストを削減してくれるのがハエ。みんなこのハエをやっつけようと意識を集中して放水するので床を濡らさなくなった。お掃除オバサンの出番は減り、年間1億円以上が節約できたのだとさ。

 

ハイネケン

BATHという、お風呂のバスの語源になった紀元前からの街が英国南西部にあって、その近郊にWARMINSTERがある。人口約2万人で発音はウォーミンスター。イギリスには珍しい白ワインの産地でもあり、ミリタリーの町でもある。築400年のホテルに宿泊して食事に出かけた。この辺のバーにはまだファーストクラスと二等の区別が残されている。
入るときにトイレの場所を確認しておいた。イギリスにはパーティーの途中でトイレにたつと、椅子を除けられてしまう危険な風習が残っているが、ここはそんなにフォーマルなバーではない。ぼくは、リリーマルレーン&フィルハーモニック。軍のスラングでジナタニックを注文して、さりげなくトイレに入った。

なんだか広い!素晴らしいスタイルのボンドガールがお化粧を直している。
 
「えっまさか女性用?」
 「レディース〜」
 「失礼しました」
 「マイプレジャ〜」


たじろいでトイレをでたら、バーのお客全員がぼくを見て、いっせいに声を揃えて
 「ジェンツ オーバーゼアー」

ジェンツとは男性用のことだ。4〜50人いたバーの全員が(ホントに全員が)、笑いながらメンズの場所を指差してくれた。ぼくがスッと女性トイレに入ったので、みんな注意する間がなくて困っていたらしい。男性用から出てきたときにはみんな知らん顔をしてくれた。

 

ビーフパイとハイネケン
とにかくハイネケン

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