解禁日の釣り - 2012年 - 尺モノ入れ喰い!

2月29日には九州北部に雪が降って福岡の都市高速がマヒし、九州道までの取り付き道路が大変な渋滞だった。57号線の産山や波野付近も一面の雪景色である。そのため、標高1000mもある二本杉峠が通行できるかどうか心配したのだが、ナント!砥用から五家荘周辺には雪が降った気配すらないのである。

翌3月1日は雨だった。ヤマメ釣りにはいい条件である。出会いの橋の下から入渓した。

巾4mほどの淵があったので竿に仕掛けをセットし、オキアミの頭を取って尻尾の方から鈎を通す。深みまで沈めると、第一投からヒットである。とてつもなく重いが竿を起こすと姿が表れた。デカイ!!!いきなりの尺上だっ!
おぉっしかし。深い淵なのでズリ上げるようなジャリ場はない。抜き上げようにも右にも左にも木の枝がっ!ままよ!とばかりに立てた竿を枝の中に押し込む。魚体が重いので竿が曲がってしまい高度不足だが、ハリスを引っ張ってなんとか足元まで来た、
と思った瞬間に鈎外れで草の上に落下!それと同時に無負荷のラインが撥ね上がって指に鈎が刺さる。鈎がぼくの左手を上に引っぱり上げるので落ちたヤマメには届かない。右手には枝に絡め取られてもがく愛竿、したがって残るは脚のみ。しかし時すでに遅し。空を切った必殺キックの下をヤマメは川に落ちていく。

一瞬の出来事であった。

ほかにギャラリーがいなかったのがシアワセに思える大失態だ。敗因はヤマメが大きすぎたことだけど、ちゃんと取り込みまで考えて竿を出さなかったワタシもよくない。

あー。くやしいな。ところがこの日はこんなバラシばっかりが続くのである。

その淵で粘ったけど、さっきの大物は懲りてしまったらしくもう餌を喰ってくれない。結局手にしたのはリリースしたくなるようなチビッ子2匹だけだった。

次のポイントは本流だ。2段の自然石の堰があって、水量が多くて泡で真っ白だ。とても中に入れるような状態ではない。その下の本流への流れ込みが本命ポイントである。
堰の横岸から下流に向かって仕掛けを入れると、キター!ズシリと重い引き!竿を水平に倒してタメる。がしかし、これからいったいどうすれば??取り込むには大水量のガンガン滝を2段も越える必要があるのだ。ドリャーっ!と渾身の力で引き上げにかかるが、やっぱそりゃ無理だわね。0.6号で引き抜けるわけがない。 当然のバラシ。

よく「逃がした魚は大きかった」って言うけれど、大きな魚だから逃がすんだ。
次に、さっきよりは小型だけど立派な尺ものがヒット。これは抜き上げたイキオイで竿を180°振り回して上流のジャリ場に落とした。つまり下流でヒット。ワタシを中心にして水平に180°も回転させて反対側の上流までトバしたわけです。 その飛行距離は、魚-ライン5m-6m竿-ワタシ-6m竿-ライン5m-ジャリ場=22m。

さすがは解禁日。普段なら釣り切られて、魚影もないようなお手軽ポイントから大物のアタリが続く。そしてそれを釣り落とす。今日1日で尺物を5匹は落としたな。そのうち2匹は35cm級だ。

たぶん鈎が小さいのでカカリが浅いんだ。来年はもう少し工夫した方がいいかも・・・。

この民宿の食材はご主人の働き次第なのだ。去年はハチの巣が少なかった。それで今年の夕食に、いつもの蜂の子は出てこない。去年はご主人がイノシシ猟もサボった。それでいつものシシ鍋がまさかの 1:ヤマメ鍋になってしまった。その流れのまま 2:刺身 3:セゴシ 4:イクラの醤油漬け 5:押し寿司と、自家製ヤマメのオンパレードなのだ。 朝食にも 6:甘露煮が出たよ。(涙;)


山女魚荘の切り株のお風呂
本日の釣果。名残雪の上で


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